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[記事]広告への反応は、メディアの種類によって左右される。

Nigel Hollis, Millward Brown


数ヶ月前に、James Galpinは、ミルウォードブラウン社の『Ponint of View』(ウェブで紹介しているトピックス)の中で、メディアチャネルが広告への反応を高める上で重要な役割を担っているという事例を書きました。彼の視点は、彼の豊富なメディアとリサーチの経験によるものです。しかし、先週、私は、彼の事例を支持する実験結果を見ました。


私は、ニューヨークでJWT社の主催する広告リサーチの将来についての議論に参加していました。その日の初めに、JWTのブランドインテリジェンスのディレクターであるMark Trussが、チャネルが異なるとコンテンツに対する人々の反応は影響されるのかについて調べた実験結果を発表しました。


そのために、JWTは30秒のテレビCMを使って、6つの異なるチャネル、テレビ・ウェブテレビ・個人のデバイス上のポッドキャスト・バナー広告・ブログの投稿・フェイスブックの投稿、でテストしました。彼らはまた、その広告が各チャネル上で同じコンテンツに囲まれるようにしました。しかし、彼が認めるように、これは現実的ではないかもしれません。なぜなら、広告やコンテンツは、常に各々のチャネルで最適に動作するようにしてあるからです。しかし、実験の目的のために、異なるチャネルの影響を測るよう注力しました。ABCのニュース番組20/20がコンテンツとして使用され、全ての対象者は、ニュースをフォローすることに興味を持っていると示唆しました。


そのリサーチには、二つの発見がありました。一つ目は、メディアチャネルは広告への反応に影響を与えること、二つ目は、広告への反応は、異なるチャネルでは異なる影響が出る、ということです。その結果の中での最大の違いは、リーンバックメディアとリーンフォワードメディア*との間で見られました。テレビ又はWebテレビのどちらかで見るようなリーンバック動画を見た場合は、リーンフォワード(個人のデバイス上のポッドキャスト・バナー広告・ブログの投稿・フェイスブックの投稿)よりも広告されたブランドの純粋想起が低いという結果になりました。
*リーンバックメディアは受け身でゆったりと見るメディア。リーンフォワードメディアは前のめりに短時間見るようなメディア。


通常であれば、私は、結果を比較するのに純粋想起を使うことに懸念を持つかもしれませんが、各チャネルで使われるのが同じ広告(すなわち、同じブランド)なので、これはそれほどたいしたことではないかもしれません。例えば個人のデバイス上のポッドキャストにダウンロードするなど、人々がコンテンツに入り込もうとすればするほど、コンテンツを見るために画面をよく見ていましたし、そのメッセージを覚えていました。


興味深いことに、フェイスブック上の広告を見た対象者が、最も感情的に激しい反応を見せたそうです。しかし、これは、そのチャネルに参加している人々の性質に依るからではないか、と思わざるを得ません。おそらく、そのコンテンツは、フェイスブックの人々からは好意的な反応が得やすかったというだけのことでしょう。もしくは、友達の投稿の中での広告で見たことの影響でしょう。断言はできません。


その会議での収穫は、最終的に広告から最もポジティブな効果を生み出すのは、メディアチャネルを使っている人の考え方とコンテンツを一致させるよう調整することに依存している、ということです。チャネルが(テレビなど)リーンバックモードで見られるならば、最も望めるのはブランドの印象の種を撒くことです。しかし、チャネルが(ウェブなど)リーンフォワードモードで見られるならば、より一貫したメッセージを届けることができるかもしれません。それが視聴者に関連しているという条件付きですが。


あなたは、これらの結果についてはどう思われますか?これらは、あなたが他のリサーチで見てきたことと一致していますか?考えを共有してください。


※この記事のオリジナルはこちらです。


※ご質問は、直接Nigel Hollisにお願いします。
http://www.millwardbrown.com/Global/Blog/AboutNigelHollis.aspx


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