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「重症喘息(難治性の喘息)」のインタビューにご参加頂ける方を募集しています。

カンター・ジャパンでは、重症喘息(難治性の喘息)の患者さんで、6月11日(日)のグループインタビューにご協力いただける方を募集させていただきます。
ご家族・ご友人・お知り合いに喘息の方がいらっしゃいましたら、是非ご紹介ください。


詳細、応募方法はこちら


Twitterでも募集しておりますので、フォローいただけますと幸いです。
喘息のインタビュー、モニター募集


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About Kantar Health
カンター・ジャパンのヘルスケア領域のリサーチを専門とするチームであるKANTAR HEALTHでは、医療機関やヘルスケア産業を支えているのは、行政機構、医療従事者だけでなく、様々な疾患を抱える患者さん、そしてその家族であると考えています。


人々の健康や生活の質を守るための医学・薬学の分野における製品は、日々進化し続けています。
私たちは、その製品のライフサイクルを構築し持続させるために、様々なデータと、私たちカンターならではのブランディングの知識やノウハウを統合する取り組みを行い、新薬の開発や新しい処方のイノベーション、そして、これまでになかった視点や患者を起点とする考え方を日本の医療分野に応用し、貢献していきます。


[トピックス]高齢になるまで働かなければならないと考えている人は61%。

[トピックス]高齢になるまで働かなければならないと考えている人は61%
- 韓国は81%。16歳以上の消費者の価値観調査 -


市場調査会社の株式会社カンター・ジャパン(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:大竹秀彦)は、日本を含む24ヵ国の市場トレンドと将来予測情報(名称:「グローバル・モニター」調査)を企業に提供しています。


今年の2月から3月にかけて16歳以上の消費者を対象に実施した調査の中で、「平均寿命の延長に伴って、私たちは高齢になるまで働かなければならないと思うか」という質問をしたところ、「そう思う」と回答した人が日本では全体の61%を占めました。また、「そう思う」と回答した人の割合が最も高かった国は韓国で、その割合は81%でした。


「グローバル・モニター」調査では、消費者の健康に関する意識や態度についての質問を行っています。その中で特に老化や高齢化に関する消費者の意識を示す回答について、以下でご紹介します。


★全文PDFのダウンロードはこちらです。


■ 61%の人が、高齢になるまで働かなければならないと思っている
まず、「平均寿命の延長に伴って、私たちは高齢になるまで働かなければならないと思うか」という質問に関して、調査の対象者に「非常にそう思う」、「ややそう思う」、「どちらとも言えない」、「ややそう思わない」、「決してそうは思わない」の5つの選択肢から自分に当てはまるものを選んでもらいました。


すると、日本では、「そう思う」(「非常にそう思う」、「ややそう思う」を合算)と回答した人の割合が61%でした。


(図は全文PDFでご確認ください)


また、「そう思う」と回答した人の割合について24ヵ国分の結果を並べてみると、一番割合が高かったのは韓国で81%、次がドイツで72%でした。24ヵ国の平均は58%でした。


(図は全文PDFでご確認ください)


■ 38%の人が、年を取ったからといって、体力の低下を感じる必要はないと思っている
次に、「年を取ったからといって、体力や活力の低下を感じる必要はないと思うか」という質問に対し、上と同様に5つの選択肢から自分に当てはまるものを選んでもらいました。すると、日本では、「そう思う」(「非常にそう思う」、「ややそう思う」を合算)と回答した人の割合が38%でした。これは、24ヵ国中で最も低い結果となりました。


(図は全文PDFでご確認ください)


■ まとめ
日本人の場合、高齢になるまで働く必要性を感じている人は多いですが、年を取ることからくる体力や活力の低下に関しては、諸外国の人の方が前向きに考えているようです。


■ 調査概要
カンター・ジャパンは、24ヵ国の市場トレンドの把握と将来予測(シナリオ・プランニング)を行い、その情報・分析レポートを企業に提供しています。調査を実施しているのは、同じカンター・グループに属するザ・フューチャーズ・カンパニー社です。
・調査名称:「グローバル・モニター」
・調査頻度:年1回
・調査時期:2014年2月から3月
・調査方法:主にインターネット調査(日本含む)。国により対面調査
・調査対象:16歳以上の男女
・対象者数:24ヵ国でn=24,000(調整を実施)。日本は977名
・調査国:日本、韓国、中国、インド、インドネシア、タイ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ロシア、ポーランド、トルコ、南アフリカ、ケニア、ナイジェリア、メキシコ、コロンビア、ブラジル、アルゼンチン
※本文を引用される際は、出典を「カンター・ジャパン」と記してください。


■ カンター・ジャパン会社概要
カンター・ジャパンは、前身企業から数えると日本で50年超の歴史を持つ市場調査会社です。12の企業(グループ)で構成されるカンター・グループに属し、日本だけでなく海外の消費者調査まで幅広く手掛けています。親会社は、世界有数の広告会社であるイギリスのWPP(ダブリュー・ピー・ピー)です。

・社名:株式会社カンター・ジャパン
・本社:東京都渋谷区代々木2-1-1 新宿マインズタワー6F、7F
・代表取締役社長:大竹秀彦
・事業内容:市場調査、およびそれに付随するアドバイザリー業務
・ウェブサイト:http://www.kantar.jp


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[ニュースリリース]エムスリーと業務提携。(訂正版)

関係者各位


2013年10月3日付のニュースリリースの中で、エムスリー株式会社の問い合わせ電話番号が間違っていました。以下のように訂正し、お詫び申し上げます。大変失礼しました。


★訂正版PDFのダウンロードはこちら


カンター・ジャパン 広報


※本ホームページの2013年10月3日付のニュースリリースについては、既に修正済みです。


[ニュースリリース]エムスリーと業務提携。

エムスリーと業務提携。
製薬会社向けの調査・データ提供サービスを拡大


市場調査会社の株式会社カンター・ジャパン(本社:東京都渋谷区、取締役社長:大竹秀彦)は、登録医師数で日本最大規模の医療従事者向け情報サイト「m3.com(エムスリー・ドットコム)」を運営するエムスリー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:谷村格、東証一部上場<証券コード2413>、以下エムスリーと略)と医療・ヘルスケア分野の調査・データ提供サービスで業務提携を行うことを本日発表します。


※全文PDFのダウンロードはこちらです。


エムスリーは、製薬会社などの依頼に基づいて、「m3.com(エムスリー・ドットコム)」に登録する60万人以上の医療従事者会員を対象に調査を実施し、マーケティング活動を支援しています。


今回の提携では、製薬会社から依頼されて行う調査業務の拡大に加え、新サービスの開発・販売を視野に入れています。


【業務提携の内容】
(1)調査業務を拡大:製薬会社の依頼に基づき、カンター・ジャパンが、「m3.com(エムスリー・ドットコム)」の登録会員を対象に調査を行う


(2)新サービスの開発・販売:エムスリーとカンター・ジャパンが、ノウハウを共有。共同で調査を企画し、得られたデータを製薬会社に販売する


※日本市場での調査が対象


(1)については本日から実施し、(2)については現在開発中のサービスを11月から販売(予定)し、順次新しいサービスの企画・開発を検討・実施していく予定です。


■ エムスリーの強み:豊富な会員リスト
エムスリーは、医療従事者専用専門サイト「m3.com(エムスリー・ドットコム)」を運営しており、60万人以上の医療従事者に対して多彩な医療関連情報を提供するプラットフォームを提供しています。医療従事者会員のうち、医師の登録会員は25万人に及びます。


医薬品や病気に関する調査は、専門知識が要求されるのと、症例によっては専門医が少ないため、回答できる対象者が限られることがあります。したがって、製薬会社の要望(ニーズ)に応えるためには、豊富な医療従事者のリストを保有していることが強みになります。


また、「m3.com(エムスリー・ドットコム)」の登録会員は調査目的で集まった医療従事者ではないため、中立的な目線で様々な症例の調査に対応することが可能です。


■ 提携の背景:調査業務の拡大基調
カンター・ジャパンは、前身企業から数えると日本で50年超の歴史を持つ市場調査会社です。13の企業(グループ)で構成されるイギリスのカンター・グループに属し、日本だけでなく海外の消費者調査まで幅広く手掛けています。


そのカンター・グループの中に、1940年代から世界中で医療・ヘルスケア分野の調査業務に携わり、現在40ヵ国以上に事業所を持つカンター・ヘルス社があります。カンター・ジャパンは、カンター・ヘルス社の調査経験やノウハウを日本でも活用すべく、2012年にヘルスケア事業部(名称:カンター・ヘルス・ジャパン)を本格展開しました。


変革の時代を迎えた医薬品市場の中で、マーケティングの重要度は高まっています。カンター・ヘルス・ジャパンは、医療・ヘルスケア分野の専門性と、他業界での豊富な課題解決の知見を組み合わせた新たな調査のアプローチを外資系の製薬会社中心に提案してきましたが、最近では日本の製薬会社からの相談が増え、かつ様々な疾患領域の調査に対応しなければならなくなっています。


一方、エムスリーは、「m3.com(エムスリー・ドットコム)」を活用し、カンター・ジャパンと協業することで、より多くの製薬会社の課題解決、マーケティング活動支援に貢献できる機会が増えると考えています。


■ エムスリーについて
・社名:エムスリー株式会社
・本社:東京都港区赤坂1丁目11番44号 赤坂インターシティ10階
・代表取締役社長:谷村格
・事業内容:インターネットを利用した医療関連サービスの提供
・ウェブサイト:http://corporate.m3.com/ 


■ カンター・ジャパン会社概要
・社名:株式会社カンター・ジャパン
・本社:東京都渋谷区代々木2-1-1 新宿マインズタワー6F、7F
・取締役社長:大竹秀彦
・事業内容:市場調査、およびそれに付随するアドバイザリー業務
・ウェブサイト:http://www.kantar.jp


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[ニュースリリース]日本人は「健康」に対する自己評価が低い。

日本人は「健康」に対する自己評価が低い。
22ヵ国調査で、「健康をコントロールできている」と
評価する人の割合が最も低かった


市場調査会社の株式会社カンター・ジャパン(本社:東京都渋谷区、取締役社長:大竹秀彦)は、日本を含む22ヵ国の市場トレンドと将来予測情報(名称:「グローバル・モニター」調査)を企業に提供しています。


22ヵ国の16歳以上の男女約22,000名に「健康をコントロールできているかどうか」について10点満点(10点が最も高い)で評価してもらいました。すると、8点以上(コントロールできている)を付けた人の割合で日本が11%と最も低い結果になりました。


この調査は、2013年2月から4月にかけて、主にインターネット調査(国によっては対面調査)で行いました。


★全文PDFのダウンロードはこちらです。


■ 健康をコントロールできていないという自己評価
各国の人々に「健康をコントロールできているかどうか」について10点満点で評価してもらいました。すると、8点以上(コントロールできている)を付けた人の割合で日本(11%)が最も低いという結果になりました。


(グラフは全文PDFを参照)


■ 健康に対する自己評価が低い日本人
また、各国の人々に「心の健康(感情・気持ちの安定度)」に対する満足度を10点満点で評価してもらいました。すると、8点以上(満足度が高い)を付けた人の割合で、日本(29%)は韓国(23%)に次いで2番目に低い数値となりました。


(グラフは全文PDFを参照)


さらに、「身体の健康」に対する満足度についても評価を聞いたところ、8点以上を付けた人の割合で、日本(25%)は韓国(24%)に次いで2番目に低い結果になりました。


(グラフは全文PDFを参照)


■ まとめ
この調査結果を見ると、世界の人々に比べて、日本人の「健康」に対する自己評価は高くないことがわかります。一方、中国やインド・インドネシアなど新興国の人々は、「健康」に対する自己評価が比較的高い傾向にあるようです。


■ 調査概要
カンター・ジャパンは、22ヵ国の市場トレンドの把握と将来予測を行い、その情報・分析レポートを企業に提供しています。調査を実施しているのは、同じカンター・グループに属するザ・フューチャーズ・カンパニー社です。
 ・調査名称:「グローバル・モニター」
 ・調査頻度:年1回
 ・調査時期:2013年2月から4月
 ・調査方法:主にインターネット調査(日本含む)。国により対面調査
 ・調査対象:16歳以上の男女
 ・対象者数:22ヵ国でn=22,000(調整を実施)。日本は992名
 ・調査国:日本、韓国、中国、インド、インドネシア、タイ、オーストラリア、ロシア、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ポーランド、トルコ、南アフリカ、アメリカ、カナダ、メキシコ、コロンビア、ブラジル、アルゼンチン


※本文を引用される場合は、出典が「カンター・ジャパン」であることを明記してください。


■ カンター・ジャパン会社概要
カンター・ジャパンは、前身企業から数えると日本で50年超の歴史を持つ市場調査会社です。13の企業(グループ)で構成されるカンター・グループに属し、日本だけでなく海外の消費者調査まで幅広く手掛けています。親会社は、世界有数の広告会社であるイギリスのWPP(ダブリュー・ピー・ピー)です。
 ・社名:株式会社カンター・ジャパン
 ・本社:東京都渋谷区代々木2-1-1 新宿マインズタワー6F、7F
 ・取締役社長:大竹秀彦
 ・事業内容:市場調査、およびそれに付随するアドバイザリー業務
 ・ウェブサイト:http://www.kantar.jp


★全文PDFのダウンロードはこちらです。


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2013.08.20 [ニュースリリース]日本人は、「水」より「コーヒー」派。
2013.04.16 [ニュースリリース]日本人の74%が怒っている。(19ヵ国調査)
2013.03.05 [トピックス]世の中をよりうまく生きていく方法は?(21ヵ国調査)
2012.11.28 [ニュースリリース]21ヵ国のトレンドと将来予測。日本で入手可能に。


[調査]あなたは高血圧だと自覚してますか?

カンター・ジャパンのグループ会社であるKantar Healthが行った調査によると、世界では高血圧の有病者数は増えているものの、高血圧だと診断される患者は、予測される有病者数と比べてまだ少ないそうです。


こちらが、それを示したインフォグラフィックス(英語)です。


これを見ると、アメリカでは、人口の約33%が有病者で、そのうち高血圧と診断された人は74%に及びます。ところが、EU5ヵ国では、人口の約32%が有病者ですが、そのうち高血圧と診断された人は43%に過ぎないようです。


高血圧は、自覚症状がないので、しばしば「サイレントキラー」と呼ばれています。高血圧は、心臓病、発作、腎不全、失明などを引き起こすリスクを高めます。そして、避けられる、治療できる病気です。しかし、高血圧の人の多くはその病気に気づいておらず、医者に診てもらいません。そのため、低価格の治療が受けられたとしても、治療しないのです。


高血圧と診断されていない人の多くが、そのリスクにさらされる家系要因やライフスタイルを持っています。例えば、肥満。アメリカでは63%、EU5ヵ国では50%にも及びます。


日本の調査結果は公表されていませんが、厚生労働省のホームページに高血圧について書かれたものがあるので、そちらを読めば、日本人と高血圧の関係がわかると思います。


カンター・ヘルスの調査に関する原文の記事はこちらです。


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2012.09.24 [調査]アルツハイマー病の介護をする人の健康実態(アメリカ)。


[調査]アルツハイマー病の介護をする人の健康実態(アメリカ)。

Michael Fronstin, Kantar Health


近年このような話をよく耳にします。
ある老夫婦が長年のお気に入りのレストランに車を走らせていると、夫が混乱し、なじみの場所を延々とぐるぐる運転している。一度きりのことなのか、より悪い状況、すなわち認知症もしくはアルツハイマー病の始まりなのかと心配し、妻はかかりつけ医の予約を取る。


自分の家族や友人のことを考えても、個人的に知っている人の中でいったい何人の人がアルツハイマー病に影響されていて、不幸にもこのような人々が増え続けていることに気づかされます。


アルツハイマー病協会によると、65歳超のアメリカ人の8人に1人がアルツハイマー病です。現在それは約520万人程度ですが、今後18年間で一日に約8,000人が65歳になるベビーブーマー世代は、おそらく有病率が急速に増加する原因になります。


残念なことに、アルツハイマー病には治癒法がありませんし、できる治療は、一時的に病気の進行を遅くするだけです。開発中の薬の中にはアルツハイマー病を持つ人々の脳内に蓄積したプラークを攻撃しようとするものですが、それらは最終的には何の助けにもなりません。業界では研究を続けており、アルツハイマー病の進行を遅くするための鍵は、長期リスクのある患者の予防的治療であると考えるリサーチャーもいます。しかし、疑問が残ります。誰がリスクのある人なのかをどうやって予測しますか?兆候のない人々は予防措置を取るでしょうか?


アルツハイマー病は、患者だけに影響を与えるものではありません。アルツハイマー病協会の推計によると、全米には1,500万人の無給の介護者が存在し、移動、入浴、着替え、金銭管理、最愛の人が怪我をしないように見守ることなど、彼らの仕事は多岐にわたります。アルツハイマー病患者の介護にかかる予期せぬ結果は、負担増の観点から測定することができます。


アルツハイマー病に関するシンジケート調査の一部として、Kantar Healthは、アルツハイマー病介護者であることの影響を測定しました。


まず、介護者は、介護に平均週60時間を費やし、給与を得られる仕事にはほとんど時間を使うことができません。次に、多くの介護者は、不眠、頻繁な頭痛や不安といった自分の健康問題を抱えています。さらに、アメリカの全国平均と比較すると、介護者は、物理的な生活の質だけでなく、精神的な生活の質も低いです。これらの問題は、介護者が最愛の人に注力するために自分の健康を無視するので、未解決のままになるでしょう。


将来、若い世代が、アルツハイマー病や他の慢性疾患を持つ、持たないに関わらず、年老いた家族を世話しなければならなくなることは明白です。製薬業界やその他の団体は、介護者のケアの重要性が高まっていることを認識し始めており、結果として、リソース、サポートおよびAARPにより実施されたキャンペーンのような直接的に介護者へ向けた広告の増加が見られます。


介護がアルツハイマー介護者の健康にどのように影響するかの詳細については、次のインフォグラフィック(英語)を参照してください。
http://www.kantarhealth.com/docs/infographics/kantar_health_world_alzheimers_day_2012.pdf


※この記事のオリジナルはこちらです。


[記事]ネットに勤しむ医師 - 東洋vs欧米。

Simon Li, Kantar Health


「Social health」が欧米で高まっています。すなわち、医師はオンラインで時間を費やし、(Skypeやウェブカメラを通した)医師のバーチャルな訪問が増え、医師・患者ともに医療記録にオンラインでアクセスし、緊急救命室の待ち時間がスマートフォンやTwitterで通知されます。欧米の医師は医師に特定したオンラインコミュニティにますます参加するようになっており、EU・アメリカの医師の3分の2以上が積極的にオンラインに関与しています。我々は、そのようなサイトがまだ満たされていないニーズや治療動向を確立するのに使われたり、ニッチ・専門家のコミュニティに質問を投稿したり、パネルを作るべく使われたりする例を複数見てきました。しかし、「オンライン革命」はアジア市場にどのような影響を与えているのでしょうか?また、さまざまな主要地域でのマーケティング・キャンペーンをどのように修正すべきなのでしょうか?


私は、Kantar Healthの中国オフィスで働いています。我々は、中国最大の医師のネットワークであるDXY.comとのパートナーシップ関係から、170万人以上の医師メンバーがソーシャルコミュニティでの議論(この後詳しく説明します)に参加していることを知っています。調査から、かなりの数の人々が、Good DoctorGood Physicianのサイトを訪問していることを知っています。また、日本のm3.comが17万5千人以上の医師メンバー、韓国のMedigateが7万5千人以上の医師メンバーを保有し、インドのDoctor's Hangoutには1万5千人の医師が積極的に参加しています。そのようなサイトで見られるコミュニケーションの傾向は、文化の違いのバリエーションを持つ欧米と似ています。例えば、ほとんどのアジアの地域では、挑発的な議論は避けられる傾向があります。なぜなら、欧米の医師なら知的な魅力ある議論とみなすような会話を気軽に行ったとしても、不適切とみなされるからです。また、我々は、グループとして78%のアジアの医師がソーシャルメディアに(主に仕事以外で)参加していることを知っていますが、現在に至るまで、このことについて分析してきませんでしたし、これらの医師が新しく、革新的な方法(ソーシャルメディアなど)にどのように関わっているのか考えてきませんでした。


あらゆる形のコミュニケーションに対する利害関係者の態度を理解することがマーケティング成功の鍵であるという前提で、我々は、アジアで医師がどのように情報を消費し、デジタルでコミュニケーションを行うかについて理解しようと(調査に)着手しました。まず急速に成長する市場、中国に関して。我々は、DYX.comと提携し、300都市7,000人の医師のオンライン上での習慣について、グループ会社であるTNSの実績ある消費者オンラインセグメンテーションモデルを用いて究明しました。この画期的な調査では、中国の医師は欧米の医師と同様にインターネットに精通しており、その98%がインターネットにアクセスし、一週間で平均11時間オンライン上で時間を費やし、その大部分の時間は医療活動に費やされていることがわかりました。


その調査が示すのは、中国の医師は一般消費者が通常アクセスするよりもインターネットにアクセスしていることです。また、小さいTier 3の都市の医師は、大きな都市の医師よりもよりアクティブにオンラインを使います。(大きな)Tier 1の都市の医師がわずか週3.7時間であるのに比べ、彼らは週当たり平均6.5時間費やしています。この発見は、最初は意外に思えるかもしれません。しかし、Tier 3の都市では、治療を待つ患者が長い列を作るわけではなく、医師が他の地域の同僚と連絡を取り合うのにインターネットが不可欠であると考えれば、この統計ははるかに理にかなっています。これは、欧米の製薬会社にとって興味深い問いを提起します。彼らは、以前は自分たちのターゲットではなかった地域に住む医師に影響を与えるオンラインマーケティング・セールスモデルに目を向けるべきでしょうか?さらに、変化するテクノロジー環境を利用し、インターネットベースのコミュニケーション・コマーシャルモデルを使う広大な市場に消費者を参加させる機会は何でしょうか?


我々の調査はまた、彼らが訪問する鍵であるオンラインを使う目的を確認しました。日々の活動では、医療ニュース(64%)、医療コンテンツの検索(42%)、教育、フォーラムでの議論やTwitter(3分の1が中国のソーシャルネットワークを使う。TwitterもFacebookも中国ではブロックされているが、国内のソーシャルメディアは生きています)で医療知識を共有しています。オンラインでの活動の頻度とばらつきから、中国の医師はインターネットから遅れているというステレオタイプのイメージや、メディカルスクールを出た若い医師(それゆえ処方者としては重要でない人々)だけがオンラインのアクティブユーザーであるという固定概念は否定できます。
※図表1はOriginal articleでご確認ください。


我々はまた同様の調査をアメリカやEU、他のアジア地域でも実施しました。結果を用いて、次のポイントに従って医師を評価しました。すなわち、使用頻度や一般的なオンラインでの活動、オンライン利用に関する記述への医師の合意、個人的な重要性の観点からみたオンライン活動の評価、年齢・性別、このような使い方の消費者タイプとの比較などです。アメリカ・EUでは、一般的に6つのセグメントに均等に分散しています。しかし、PCPと専門家は、「Functional(機能的)」と「Knowledge-Seeker(知識を追い求める)」のカテゴリーに多く寄っており、「Aspirational(向上心のある)」セグメントは少なくなっています。これが中国の調査になると、欧米と比較して、医師はオンラインコミュニケーションにもっと簡単に慣れ親しみ、より深く入り込んでいます。彼らは、単に「Functional(機能的)」であるよりも「Communicators(コミュニケーションをとる)」もしくは「Knowledge-Seeker(知識を追い求める)」に分類されます。
※図表2はOriginal articleでご確認ください。


世界中の医師と効果的にコミュニケーションを行うには、チャネルとしてオンラインを使わなければならず、オンラインスペースで効果的にセグメンテーションすることが中期・長期的な成功の鍵となることは明らかです。今後は、医師のグループは、ますますアメリカやヨーロッパの一般消費者と似てくるでしょう。「Knowledge-Seeker(知識を追い求める)」の割合が大きいことは除きますが。


世界のどこでも教訓はシンプルです。細かいセグメンテーションは、どの利害関係者がどのような情報を必要とするかを明らかにし、それと同様に時間や必要とする情報源を明らかにします。


詳細については、Simon Liにご連絡ください。


※この記事のオリジナルはこちらです。


関連記事

2011.12.26[調査]中国人医師の98%がインターネットを使用しています。


[調査]若い心臓発作の患者(アメリカ)の精神的なQuality of Lifeはかなり悪いです。

Kantar Health


Kantar Healthの調査結果は、18-49歳の患者が、高齢の患者よりも心体健康状態(治療後の健康状態など)が良くないことを示しています。2月はAmerican Heart Month(アメリカの心臓健康月間)です。


Kantar Healthが実施したNational Health and Wellness Surveyによると、急性冠症候群(ACS)に罹患した18-49歳の患者の精神的なクオリティオブライフ(QOL)は、50歳以上の患者のそれよりもかなり低くなっています。 ACSは、心臓発作を経験する、又は不安定狭心症と診断されることで定義付けられます。


「大体620万人のアメリカ人がACSに罹患します。そのうち18-49歳の患者の占める割合は少ないのに、より年長のACS患者や自分たちと同じ世代の人に比べて、彼らの心体健康アウトカムが悪くなっています。」とKantar HealthのCOO(チーフオペレーティングオフィサー)であるMichael Fronstinが言っています。「身体的QOLはすべての年齢層で同じですが、精神的QOLがこれらの若い患者で顕著に低いことが気になります」。


若いACS患者は、それに罹患していない同年代の人と比べて作業生産性のロスがはるかに高くなっています。(ACS若年患者-43%対同年代-16%)。彼らはまた、明らかに医療資源(=医療費)をかなり使っています。 18-49歳グループのACS患者は、過去6ヶ月の間に医療機関を(非ACS患者は3.1回であるのに対し)9.2回訪問しています。また、その42%は(非ACS患者の12%と比較して)緊急治療室に運ばれています。


「心臓病の危険因子を持つ人々にとって、医師とそのリスクを最小限に抑える予防策について相談することが重要です。」とFronstinは述べています。


2月はAmerican Heart Month(アメリカの心臓健康月間)です。アメリカにおける心臓病の負担についてより詳細な情報をダウンロードするには、Kantar Healthのウェブサイトをご訪問ください。


National Health and Wellness Survey(NHWS)について


この調査の結果は、2010年にアメリカで実施したNHWSに基づいています。これは、インターネットで毎年実施している、アメリカの代表性を考慮し(リクルートし)た対象者に、自記入式で行う調査です。取り上げるトピックは、18歳以上の大人の健康状態、態度、行動と(治療)結果などです。


Kantar Healthは、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、ロシア、ラテンアメリカで毎年NHWSを実施しています。この調査は、ヘルスケア業界で最大の自己申告のデータベースとなっています。


※この記事のオリジナルはこちらです。


[調査]日本のウイルス性C型肝炎(HCV)の患者は、緊急治療で来院する患者の2倍に及びます。

Kantar Health


日本のウイルス性C型肝炎(以降HCVと略)の新規症例数は、それが1930年代に急速に広まったとき以降減少しているものの、HCVは依然としてかなりの医療資源(=医療費)を使い、その患者が緊急治療室を訪問する回数は、調査対照群と比べて2倍以上にもなります。


医療資源(=医療費)の使用に高い直接費用がかかるのに加え、HCV患者の仕事の生産性はかなり落ちるので、雇用主にも間接的なコスト増がもたらされます。最近の調査「ウイルス性C型肝炎患者にとっての病気の負担:日本で実施した全国調査による根拠」が、雑誌『Value in Health』で発表されました。これは、年一回18歳以上の大人を横断的に調査した日本の National Health and Wellness Survey( NHWS)の2008年、2009年の自己申告の患者のデータを精査し、HCVの診断に関連する因果関係について究明したものです。その調査レポートは、Health Economics and Outcomes Research のディレクター(PhD)Marco DiBonaventuraとKantar Healthが執筆しました。


この調査は、International Society for Pharmacoeconomics and Outcomes Research (ISPOR)の公式ジャーナル『Value in Health』の特別第3版(15巻、補足1、http://www.ispor.org/consortiums/asia/ViHAsia_SpecialIssue3.asp)に載ります。


NHWSの分析は、日本のHCV患者が調査対照群に比べ50%以上多く医師に会い、200%以上緊急治療室を訪問しており、それが高医療費につながっていることを示しました。 また、HCV患者の終業時間は、調査対照群に比べて8.76%少ないことがわかりました。要するに、調査対照群と比べるとHCV患者当たり年22稼働日が少ないのです。


血液媒介感染症であるHCVには、日本の200万人を含む全世界1億7,000万人が感染しています。


「HCVは、肝硬変と肝細胞癌につながる可能性があるため、その影響は感染の後期段階で十分に認識されます。しかし、この調査結果は、HCVが感染の早期段階でも医療資源(=医療費)使用の点でかなりのコストドライバーになり、生産性を失わせうることを示唆しています。」とDiBonaventura博士は述べています。「これらの社会的費用に加え、日本におけるHCVの患者は、肉体的苦痛、健康全般およびメンタルヘルスで測定されるクオリティ・オブ・ライフのレベルがかなり低くなっています。これらの結果を前提として、この調査では、ウイルスの蔓延の結果だということを強調しています」。


『Value in Health』(ISSN 1098-3015)は、医療従事者が科学的根拠に基づいた意思決定を行うことができるよう支援する政策的なペーパーであると同時に、医療経済学及び成果分析の領域を発展させるアイデアやコンセプトを公開しています。そのジャーナルは、隔月発行され、全世界で6,000以上の臨床医、意思決定者およびリサーチャーに読まれています。


International Society for Pharmacoeconomics and Outcomes Research (ISPOR)は、健康を改善するために医療資源(=医療費)使用の効率性、有効性および公平性を高めるように努める非営利団体であり、国際的、教育的、科学的な組織です。


※この記事のオリジナルはこちらです。


(参考)
厚生労働省ホームページ:C型肝炎について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou09/02.html