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[調査]インフォグラフィックスで見るアメリカの広告費

Kantar Mediaが、アメリカの広告費に関する調査レポートを発表しました。これによると、2012年の第一四半期では、2011年の第一四半期と比較して、


・増加:テレビなど、減少:雑誌、新聞、インターネットなど
・大幅に増加しているカテゴリー:Retail、Local Services、Financial Servicesなど


となっています。日本のブランドで主要な広告主に入っているトヨタ社は、昨年より広告費を増やしているようです。


Kantar Mediaでは、上記の調査結果をインフォグラフィックスを用いてわかりやすく視覚化しています。以下↓をクリックして、結果をご覧ください。


インフォグラフィックスで見るアメリカの広告費


※調査レポートはこちらです。


カンター・ジャパン 広報


[記事]ジレットに新しいライバル登場?

Nigel Hollis, Millward Brown


友人のBenから、Dollar Shave Clubに入会したと聞かされました。


Dollar Shave Clubが基本的に提案しているのは、一ヶ月一ドル払えば、家で良質のかみそりを受け取ることができます、というものです。Dollar Shave Clubは、創業者でCEOのMichael DubinがパロディーCMの中に登場する形でサービスをローンチしました。CMの中で、Dubinは言っています。


「我々の刃は、超グレートだよ!」


彼らの提案は、スーパースターがそのポジショニングをサポートするジレットのそれとは魅惑的に異なります。そして、もし、友人のBenのような人々が入会するようであれば、Dollar Shave Clubは成功への道を突き進むかもしれません。


Benは、スマートな男です。企業弁護士で、質の良い服を着て、きれいにひげをそり、粋にウクレレを弾きます。彼は、基本的にけちけちするような男ではありません。だから、何故(彼のような人間が)Dollar Shave Clubに入会するのでしょうか?Benはその理由を即座に次のように回答しました。


「(Dollar Shave Clubの)広告が好きなんだ。それに、Dollar Shave Clubは、お金の節約になるし、かみそり刃は十分な品質だしね」。


私は、Benの述べた理由に少し面喰ったことを認めざるを得ません。結局、人々は(自分が)広告に影響されるとは認めたがらない、と私は一体何回説明してきたことでしょうか?そして、ここで、彼は広告が好きだからその製品を買うと認めているのです。


Gordon Brownは、この種の反応を「Immediate Challenge」と呼びます。このメッセージは、ブランドが自分たちに関連していると人々にじっくり認識させるのに十分です。そして、Dollar Shave Clubのケースでは、迅速な行動が、オンラインでの入会により促進されています。


さらにビデオについて議論を進めると、Roger Federer(男子プロテニス選手)のスポンサーにジレットがついていることへのあからさまな皮肉が見られることは明らかです。そのビデオは、Benにジレットの製品とそのマーケティングサポートに対して(彼が)お金を支払わされている、という事実を考えさせるように仕向けています。Benのそのビデオに対する反応は、感情的であるとともによく考えた購入理由なのです。ビデオに対する前向きな最初の反応が、彼の注意を引きました。自分にとって有利で、お金を節約したいという意識的な欲求が組み合わさって、彼は(Dollar Shave Clubへの)入会を決めました。


十分質の良い製品を使うことで節約したいという人々の欲求にうまく入り込むことによって、Dollar Shave Clubは、他の多くの成功しているブランドのランキングに入ることができるかもしれません。Ryanair(アイルランドの格安航空会社)は、ヨーロッパでBritish Airwaysのような高級ブランドとは対極的なものを提供しています。Suaveのヘアケアブランド(Unilever)は、アメリカでPanteneやDoveとは対極的なものを提供しています。そして、ひげそりの世界でも先行事例があります。イギリスでは、King of Shavesが、ジレット、Wilkinson Swordとのし烈な競争にも関わらず成長しており、現在Dollar Shave Clubと同様の定期購入モデルを採用しています。


http://www.ryanair.com/en
http://www.suave.com/
http://www.gillette.com/ja/JP/home.aspx
http://www.shave.com/home/
http://www.wilkinsonsword.co.uk/


Dollar Shace Clubのビジネスモデルは、いくつかの重要なファクターによって特徴づけられます。すなわち、
男性は、定期的にひげをそる必要があり、刃は簡単に届けられるということ。入会すれば、お金を節約できるだけでなく、いつ替え刃の購入が必要になるかを思い出す必要がないということ。しかし、それは、入会した人がブランドに固定化されるということを意味します。もし、この製品がその約束に沿うものであれば、人々が他のブランドに乗り換えようと考える理由は見つからないでしょう。


興味深い質問は、ジレットが、Dollar Shave Clubのようなブランドに対抗するために何をするかということです。高級ブランドが必要とする最たるものは、その製品ではなくマーケティングに異常に高く支払っていることを認められる人です。そして、多くの人々にとって、ジレットの製品は、それが本当にいいので、最新の製品だからよりよくひげをそれるようになるかどうかを実際には誰も言えない、というところに行きついているのだと私は思います。そして、もしこのトップブランドよりもかなり安く四枚刃のかみそりを入手できるとわかれば、かなりの割合の人々が乗り換える可能性はあります。


面白いことに、昨日Facebookをログオフすると、Andre 3000(アメリカのヒップホップデュオの一人)が出ているジレットの広告に出くわしました。私は、この製品にどのくらい支払っているのだろうかと考えてしまいました。ウォール・ストリート・ジャーナルは、Dollar Shave Clubに追い風が吹いていると指摘しています。ジレットは、この新しい競合により自分たちは脅かされないと主張していますが、あなたはどう思いますか?考えをシェアしてください。


ご質問があれば、直接Nigelまでお願いします。
http://www.millwardbrown.com/Global/Blog/StraightTalk.aspx


※この記事のオリジナル(英語)はこちらです。


関連記事

2012.03.21 [記事]オレオは象徴的なブランドですか?


[ニュースリリース]世界9カ国のソーシャルメディアのブランド調査実施。

市場調査会社カンター・ジャパン、独自の「ブランドピラミッド手法」により
世界9カ国でソーシャルメディアのブランド調査実施
- Facebook は、消費者ロイヤリティ獲得において圧倒的優位なブランドである -


市場調査会社の株式会社カンター・ジャパン(本社:東京都渋谷区、代表取締役:宮島正敬)は、カンター・グループ独自の「ブランドピラミッド手法」(詳細は後述)を用いて、日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、ブラジル、インド、ロシア、中国の計9カ国におけるソーシャルメディアのブランド力評価を行いました。調査対象としたソーシャルメディアは、Facebook、mixi、Mobage、GREE、Twitterなどです。この調査から、Facebookは、他より日本語版サービス開始時期が遅い(2008年)にもかかわらず、既にmixiと並び日本で最もロイヤリティを感じる人の多いブランドになっていることが明らかになりました。


尚、アメリカ、イギリス、ブラジル、インドでは圧倒的にFacebookブランドにロイヤリティを感じる人の割合が高くなっています。日本で急速にユーザーを拡大していると言われるFacebookが、諸外国同様ますます日本人のファンに愛されるブランドになるのか、今後が注目されます。


以下が調査結果トピックスのまとめです。


調査結果トピックス

1.ブランドにロイヤリティを感じるユーザーが多いのはFacebook。
 ・日本のソーシャルメディア利用者でFacebookにロイヤリティを感じている人は7%であり、既にFacebookはmixi(7%)と同レベルのロイヤリティユーザーを獲得している。


2.先進国の中でFacebookのロイヤリティユーザーの割合が最も低い日本。
 ・Facebookにロイヤリティを感じている人の割合が先進国のアメリカ、イギリス、フランスで約30-40%、ドイツでも17%と高いのに比べ、日本では7%に過ぎない。特に、フランス語版(2008年2月)、ドイツ語版(2008年3月)、日本語版(2008年5月)のサービス開始時期*が近いにも関わらず、ロイヤリティユーザーの獲得では日本の遅れが目立つ。
*言語サービス開始時期は、Facebook社のウェブサイト等を参照。


株式会社カンター・ジャパン会社概要
社名: 株式会社カンター・ジャパン(http://www.kantar.jp/
本社: 東京都渋谷区代々木2-1-1 新宿マインズタワー6F、7F
設立年月日: 2001年12月13日
代表取締役: 宮島正敬
事業内容: 市場調査、およびそれに付随するアドバイザリー業務


※ニュースリリース本文および調査結果トピックスの詳細は、以下のPDFファイル(420KB)でご確認ください。
NewsRelease_KantarJapan_120613(pdf)


※ニュースリリースのトピックは、「BrandZ」調査から抜粋したものです。「BrandZ」は、カンター・ジャパンの親会社であるWPPミルウォード・ブラウン社(日本はカンター・ジャパン)が年一回実施しているブランドエクイティ調査です。この調査は、ミルウォード・ブラウン社のブランドエクイティ調査(名称:BrandDynamics)手法をベースに設計されており、ブランドの現状(強み・弱み、ポジショニングなど)を評価します。BrandZは、世界41カ国、200以上のカテゴリー(アパレル、ビール、自動車、ファーストフード、保険、小売など)のブランドをカバーしています。


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2012.05.23 [調査]世界1位はAPPLE。ブランド価値ランキング発表。

2012.02.01 BrandZ - ブランドエクイティ調査 - のご紹介。


[調査]イギリス人の旅行事情。

Kantar Mediaからイギリス人の旅行事情に関するニュースリリース90% of Brits planning 2012 holiday, despite double dip recession.)が発表されました。


この『Kantar Media Compete's Online Shopper Intelligence Report』は、Kantar Media Competeがイギリスの人々のオンラインショッピングの習慣(傾向)を四半期毎に調査し、発表しているものです。


これによると、
・9割の大人が2012年に休暇を計画中
・オンライン人口の49%が2012年の第一四半期にEasyJet(イギリスの航空会社)のサイトを訪問
・飛行機で旅行する人の65%が航空会社からチケットを購入。オンラインの旅行代理店から購入したのは31%
・ホテル宿泊者の28%はホテルを直接予約
など「旅行はしたいけれど、価格コンシャスなイギリス人の旅行事情」がわかります。


詳細については、Kantar Media Competeのニュースリリースをご確認ください。
http://www.kantarmedia.compete.com/news.html


カンター・ジャパン 広報


[記事]ソーシャルメディアを使えば昇進できる?!

Nigel Hollis, Millward Brown


Millward BrownがGoogleのために行った調査をみて、ソーシャルネットワーキングは自分にとって時間のムダではないと私は確信しました。その調査によると、ソーシャルネットワークに勤しめば、自分の昇進の可能性が高まるというのです。それが示すのは、ソーシャルメディアで活動すれば、自分が賢く評価の高いエグゼクティブになることに一役買うかもしれないということです。


この調査は、ヨーロッパのエグゼクティブを対象に実施され、ソーシャルツールがビジネスでどのように利用されているかの理解を助けてくれます。誰が何のために使っているか、そこから得られるメリットと課題、どれだけ彼らの仕事やキャリアに影響しているのかについて聞いています。こちらの(英語)レポートを読めば、その結果が全てわかります。


調査を行ったエグゼクティブの大半は、Google+、Facebook、Twitter、LinkedInのような外部のソーシャルメディアや、社内のソーシャルツール(ビジネス上関わる人の間で使用するために設けられたもの)を仕事上の目的で利用しています。


結果で非常に目立つのは、職場でソーシャルツールを利用している人についての発見、すなわち仕事満足度とキャリア開発にプラスの相関関係がある、というものです。(英語レポートのグラフをご参照ください)


ソーシャルメディアに勤しむことは、社内外の別を問わず明らかなメリットがあるように思えます。


我々の社内のソーシャルネットワークである「the Greenhouse」を例に取りましょう。先週一週間だけで、私は世界中の同僚と多岐にわたるトピックについて話し合いました。どのブランドが調査に値するのか、ということからMillward Brownのソリューションについての質問に答えることまでです。そうしているうちに、私には職場でソーシャルツールを利用する社員が何故自分の仕事に満足しているのかが見えてきました。すなわち、即座に回答を得られることが満足につながるのだと。顧客がその回答をいまかいまかと待ちわびているときは特に。


このGoogleのために実施した調査には真実が多く含まれていると思う一方で、私はこのようなことを考えました。ツールが人の評価を高めているのではなく、高評価をうけている人々が仕事上役に立ちそうな様々なツールを使いこなしているのだと。ソーシャルネットワークを利用することがあなたの可能性を広げることを私は全く疑っていません。あなたが他人の様々な視点を得られたり、別の方法では決して会話などしないような人々とコラボレーションできたりするのがソーシャルネットワークなのです。


この投稿は、私の今年の目標の一つである「the Greenhouseのポジティブな力」を実践しているということで私のボスを今後しばらくはハッピーにするはずだと思いますが、あなたはどう思われますか?このGoogleの調査は有益だったのでしょうか?あなたの意見をお聞かせください。(お願いします!あなたもきっと昇進したいと思っていますよね!)


※この記事のオリジナルはこちらです。


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