マーケティングデータとアナリティクスの世界的リーディングカンパニーであるKANTAR (本社:イギリス・ロンドン、日本法人:合同会社カンター・ジャパン・東京都渋谷区)は、『消費者に最も広告が好まれているグローバルメディアブランドは、Amazonである』と発表しました。また、Amazonのプラットフォーム上の広告は、他の広告よりも役に立つと評価されました。KANTARが発表した第3回目となる広告チャネルとメディアブランドのグローバル広告エクイティランキング「Media Reactions 2022」では、加えて次のことが示されています:
- 消費者が最も好む広告フォーマットのランキングでは、3年連続でオフラインチャネルの広告が上位を占めている。
- デジタルチャネルの中では、インフルエンサーコンテンツが好ましい広告フォーマットとして台頭している。
- 消費者はオフラインチャネルでの広告を好むにも関わらず、マーケターは引き続きデジタルチャネルでの広告を好む傾向があります。2023年の広告予算配分ではオンライン動画への支出を増やすと答える広告主が増えており、TikTokは昨年に引き続き最も革新的なメディアブランドとして見なされています。
- 広告主の61%が、2023年にメタバースへの支出を増やすと回答しています。
カンター・ジャパンでは、Media Reactionのグローバル調査結果からの発見と今後の展望を、日本語で解説するウェビナーを2022年10月26日13時30分より実施しますので、ご興味がある方はこちらからご登録ください。
オンデマンドで御覧になりたい方は、webinarkj@kantar.comまでメールでご連絡ください。
チャンネル別の広告エクイティランキング – グローバル
KANTARの広告エクイティ指標は、消費者が広告に接触する場所としてどこを好ましいと考えており、逆に好ましくないと考えているかを独自の方法で特定しています。それによると、すべての広告チャネルにおいて、消費者はスポンサーイベント(1位) 、雑誌(2位)、映画館(3位)の広告を最も好意的に受け止めていることが分かっています。また今年は、ほぼ全てのオンラインチャネルの広告エクイティが上昇しており、このトレンドは2021年以降継続しています。
デジタル環境下では、インフルエンサーコンテンツが最も好ましい広告フォーマットとされており、インフルエンサーコンテンツの広告エクイティは昨年よりも6ポイント上昇しました。それに続いてEコマース広告とポッドキャスト広告がそれぞれ2位、3位を占めています。また、SNSストーリーズ広告と音楽ストリーミング広告は、昨年の結果と比較して、いずれも順位を1つ上げています。
▼消費者におけるグローバル広告エクイティランキング
メディアブランド別の広告エクイティランキング – グローバル
2022年に世界的に測定された9つのデジタルメディアブランドの内、Amazonが広告エクイティランキングで総合1位を獲得しました。Amazonの広告はニーズに合致しており、役に立ち、質が高いという評価を得ており、消費者の間で最も人気のある広告プラットフォームとなりました。特にAmazonの広告は、ドイツ、イタリア、エジプト、コロンビアの4つの市場において現地で最も好まれており、他の4カ国でもトップ5にランクインしています。
広告エクイティ2位のTikTok上での広告は、昨年に続き、革新的で、他のメディアブランドよりも楽しく、エンタメ性が高いと認識されています。Spotify上での広告は4つ順位を上げて3位となり、継続的に成長を続ける音楽ストリーミングチャネルとポッドキャストを代表する存在となっています。Spotifyの強さは、主に質の高い広告と、広告に対する受容性の高さに起因しています。ベトナムでは1位、日本と韓国ではトップ3にランクインしています。
▼グローバルの広告エクイティメディアブランド:2022年消費者向けランキングトップ5
一方マーケターからの評価を見てみると、メディアブランドとして2年連続でInstagramが1位となり、Google、YouTubeがそれに続きました。TikTokは3つ順位を上げ、4位となりました。マーケターの84%が、2023年は他のどのグローバルプラットフォームよりもTikTokに費用をかけると回答しています。
国別での1位をとったメディアブランド
昨年の結果とは対称的に、消費者の好みは国によってグローバルメディアとローカルメディアに分かれています。29か国の調査対象市場のうち、15か国ではAmazon、Google、Twitch、Spotify、Pinterest、Disneyなどのグローバルメディアでの広告が最も好感されていました。一方で、14カ国ではローカルメディアでの広告が1位となっています。
ちなみに、日本での広告メディアブランドランキングでは、radiko、 Spotify、 @cosmeがトップ3をとりました。
▼日本の広告エクイティメディアブランド:2022年消費者向けランキングトップ3
広告費の見通し
デジタルメディアへの支出は2023年も増加する見込みです。2022年と2023年の合計予算配分純増分において、オンラインビデオ、ビデオストリーミング、SNSストーリーズ広告は上位3つのチャネルとなっております。これに続いて、メタバースにおけるマーケティングを2023年に61%増加させるとマーケターは回答しています。この調査結果について、KANTARのCreative&MediaのEVP、Jane Ostlerは
「メディア環境は急速に進化し続けており、インフレの時代においてマーケターは慎重に選択をする必要があります。新しい指標としてのアテンションや新しいチャネルとしてのメタバースように次々と出てくる新しくて輝かしいものに目を奪われてしまいがちですが、広告プラットフォームとそれに対する消費者の考えを総合的に理解していくことが不可欠です」
とコメントしています。
TikTokは3年間、最も革新的なメディアブランドとして評価され続けている
KANTARのAPACのMedia LeadであるPablo Gomezは次のようにコメントしています:
「マーケターにとって、どのチャネルやプラットフォームが自社ブランドにとって最も効果的なのかを知ることは不可欠です。なぜなら、キャンペーン効果は、受容性の高い視聴者の間では約7倍になるからです。例えば革新性を纏うブランドなのであれば、革新的なチャネルやプラットフォームパートナーを選択することはとても重要です。TikTokは過去3年間、最も革新的な広告のプラットフォームであり続けており、広告主はこのような環境を選択することでメディアブランドの “エクイティを借りる” ことができるのです。」
更に彼は次のように付け加えています:
「TikTokは消費者向け広告エクイティランキングで1位から2位に落ちましたが、マーケターの間では高い信頼性を獲得しており、マーケターの84%は来年TikTokへのメディア支出を増加させるつもりです。昨年、マーケターはTikTokが新興プラットフォームであったため、信頼を置くことに慎重でしたが、今年TikTokはイノベーションの地位を維持しながら、マーケターの信頼を得るというスイートスポットを突くことができました。その結果、TikTokは、2023年に投資を増やす対象として他のグローバル広告プラットフォーム以上にマーケターから選ばれているのです。」
彼は「信頼と革新はマーケターのメディアブランドに対する認識を左右する2大要素です。ここ数年でTikTokが斬新なプラットフォームからソーシャルメディアの主力へと信頼が高まったことで、マーケターは自信を持って投資できるようになりました。その結果、TikTokは2022年に消費者とマーケターの双方にとって、Googleと並んで最も広告が魅力的であるブランドの1つとなりました」と結論付けています。
カンター・ジャパンでは、Media Reactionのグローバル調査結果からの発見と今後の展望を日本語で解説するウェビナーを2022年10月26日13時30分より実施しますので、ご興味がある方はこちらからご登録ください。
オンデマンドで御覧になりたい方は、webinarkj@kantar.comまでメールでご連絡ください。
Media Reactionsについてレポートの全文はこちらでご覧いただけます。
また、各国のレポートは有料で販売をしていますので、ご興味のある方はKANTARの広報担当までお問い合わせください。
KANTARについて
KANTARは世界をリードするマーケティングデータ・アナリティクスの会社です。私たちは90以上の市場において、人々がどのように考え、感じ、行動するかを、ユニークかつ包括的に理解しています。各領域でエキスパートが持つ深い専門知識、データリソースとベンチマーク、革新的なアナリティクスと技術を組み合わせることで、私たちは人々を理解し、成長を促す手助けをします。
Media Reactionsについて
Media Reactionsは、進化し続けるメディア事情を探り、広告主、メディアエージェンシー、メディアオーナーがメディアの意思決定を行う際に役立つ年次調査です。2022年には29の市場(アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、中国本土、コロンビア、チェコ、エジプト、フランス、ドイツ、ギリシャ、インド、インドネシア、イタリア、日本、韓国、サウジアラビア王国、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、フィリピン、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、南アフリカ、スペイン、台湾、英国、米国、ベトナム)の約18000人の消費者と1000人のシニアマーケターからの知見が共有されます。人々が広告環境、特にコンテンツ主導型やソーシャルメディアに何を期待するかについて長期的な展望を提供します。
Media Reactionグローバル結果 日本語解説ウェビナー
3回目の実施となる今年は、日本を含む29カ国の全世界で約1万8000人の消費者と1,000人のシニアマーケターから意見を聴取しました。本イベントでは、カンターのメディア専門家がこのグローバル調査から得られた新しい知見を日本語で共有し、特にコンテンツ主導型やソーシャルメディアなど、人々が広告環境に何を期待するかについて、長期的な展望をご紹介します。
- グローバルの消費者が最も好むメディア・チャンネルとブランドのランキング
- メディア・チャンネルとブランドに対する認識の変化
- 広告主、代理店、媒体社にとっての示唆
などもカバーしますので、ぜひご参加ください。
【カンター・ジャパン会社概要】
社名 :合同会社カンター・ジャパン
本社 :東京都渋谷区代々木2-1-1 新宿マインズタワー6F
CEO :ヴァルマ・シシール
事業内容:市場調査・コンサルティング
ウェブサイト:https://kantar.jp/
■本件に関するお問い合わせ先
合同会社カンター・ジャパン
広報担当:PR/マーケティングチーム
E-mail:marketingjapan@kantar.com