- 世界で最も価値あるブランド、20%の成長で回復
- エヌビディアがAIの波に乗り、トップ10ブランドにランクイン
マーケティングデータおよびアナリティクスの世界的リーディングカンパニーであるカンター(KANTAR 本社英国、ロンドン)は、2024年6月12日、Kantar BrandZ Most Valuable Global Brands Report 2024(Kantar BrandZ 最も価値あるグローバルブランドTOP100)を発表した。
これによると、アップルは歴史的な節目を迎え、世界初の1兆ドルブランドとなり、3年連続で1位を獲得。グーグル、マイクロソフト、アマゾンと並び、テクノロジーが日常生活に浸透していることを反映した結果となった。
マクドナルドもトップ5を維持し、ダイナミックなメニューボードや注文予測に人工知能(AI)を活用するなど、継続的なイノベーションによって成功を収めており、ハイテク以外のブランドもAIを活用して成長を図っていることを示した結果となっている。日常生活におけるAIの影響力の高まりを示すように、エヌビディアはブランド価値を178%上昇させ、2024年ランキングで18位から6位に躍進を遂げた。一方、フェイスブックは1年ぶりにトップ10に返り咲き、オラクルは初めてのトップ10入りとなった。
グローバルトップ100のブランド価値総額は、20%回復して8兆3,000億ドルに達し、2022年のピークである8兆7,000億ドルに近づき、今年のBrandZランキングは、トップブランドの回復力を示している。2006年の開始以来、BrandZ グローバルトップ100のブランド価値は474%増加。トップ100に入るための基準額は、40億ドルから190億ドルへと354%増加した。
Kantar BrandZのヘッドマーティン・ゲレーラは、次のように述べている。
「1兆ドルというブランド価値を持つアップルは、厳しい市場環境に直面しても回復力があり、プレミアム価格を正当化し、意義性・差別性・想起性のあるブランドが世界経済の混乱を乗り切るために最適であることを証明しています。
当社の2024年グローバル・レポートでは、世界経済の不確実性にもかかわらず、強力なブランドが繁栄を続けていることが明らかになりました。今年、AIに投資するブランドは、強化された顧客体験のメリットを享受することで、顕著な利益を得ています。とはいえ、優れたコンテンツ、新しいイノベーション、効果的なメディア戦略、巧みな価格設定など、効果的なマーケティングにはさまざまな形があります。効果的なマーケティングへの投資は、消費者に対する魅力の向上とブランド価値の成長をドライブし、ビジネスの持続的な成功に大きく貢献します。」
AIと消費者価値を強調するトップブランド
エヌビディアと並んで、AI大手のアドビとアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)もそれぞれ66%と53%のブランド価値上昇を記録し、上昇率トップ20入りを果たした。インスタグラム、フェイスブック、ウーバーの復活成長とともに、これらの企業は、技術革新がいかに消費者エンゲージメントを促進し、成長を加速させるかを示している。
その他、カテゴリー別のハイライト
13のカテゴリー別ランキング全体では、多数の業界で顕著な変化が見られ、また同時にブランド・エクイティの推進に寄与する属性項目に注目したい。以下各業界のハイライトである。
- アルコール飲料:
コロナは最も価値あるビールブランドとなった。世界で一貫し成長を加速させ、メキシコの牙城を維持しながらも、ブラジル、中国、南アフリカなど成長市場に参入したことが成功の主要因となっている。 - アパレル:
ナイキはアパレル部門1位の座を維持するも、競合との差は縮小。ZARAは47%の伸びを示し、グローバルトップ100の順位変動で2番目に大きく上昇し、24位上昇の70位。ルルレモンのレジャーウェアへの革新的なアプローチと品質へのこだわりは、ブランド価値を24%成長させ、初めてグローバルトップ100にランクインした。
- ラグジュアリーグッズ:
ルイヴィトンのブランド価値は1300億ドルに達し、高級品カテゴリーで最も価値のあるブランドを維持している。エルメスもまた、その独占性とプレミアム価格を強化することにより、米国と中国の両市場で成功を収め、ブランド価値を23%成長させている。
- メディア&エンターテインメント:
ネットフリックスは、同部門で6位から4位に上昇し、新たな高みに達した。ブランド価値が51%増加したのは、前例のない加入者数の増加とパスワード共有の取り締まりによるもので、消費者を惹きつける力を浮き彫りにしたと言える。
- 小売り:
アマゾンは、ブランド価値を6%成長させ、最も価値ある小売ブランドの地位を維持。商品の入手のしやすさをめぐるイノベーションと、消費者行動の変化に対応した価格設定により、ロウズ(米国)、 アルディ(ドイツ)、TJマックス(米国)、そして地域のeコマース大手であるピンドウドウ(中国)とメルカドリブレ(アルゼンチン)が好調な業績を達成。
Kantar BrandZ Most Valuable Global Brands 2024 レポート(グローバルトップ100、13カテゴリーランキング、広範な分析を含む)はこちらからダウンロードいただけます(英語版のみ)。
カンターの無料ツール、BrandZブランドスナップショットは、特定のカテゴリーにおける競合他社と比較した14,000のブランドパフォーマンスを素早く読み取ることができます。
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【カンターについて】
カンターは、世界をリードするマーケティングデータおよびアナリティクス・ビジネス世界のトップ企業にとって不可欠なブランド・パートナーです。最も意味のある態度・行動データと深い専門知識、高度なアナリティクスを組み合わせ、人々がどのように考え、行動するかを明らかにします。私たちは、クライアント企業の皆様が、なぜそのことが起こったのかを理解し、未来を形作るマーケティング戦略を策定する方法をサポートいたします。
カンターグローバルサイト:www.kantar.com
【Kantar BrandZについて】
Kantar BrandZは、ブランド価値を評価する際の世界的な通貨であり、ブランドの業績への貢献を定量化しています。カンターが毎年発表するグローバルおよびローカルブランドの評価ランキングは、厳密な財務データと広範なブランド・エクイティ・リサーチを組み合わせたものです。1998年以来、BrandZは54市場、21,000ブランド、420万人の消費者へのインタビューに基づき、ブランド構築に関するインサイトを世界中のビジネスリーダーと共有しております。
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カンターの「 BrandZ Top 50 Most Valuable Japanese Brands 2024」は、日本のブランドに関する最も明確で堅牢なランキングです。このランキングは、137のカテゴリーにわたる1,833のブランドについて、68,000人以上の回答者の意見をもとに作成されています 。
- 日本発のブランド、かつ財務情報が公開されている
- 日本の証券取引所に上場する企業が所有するブランドで、かつ売上の50%以上が日本である
- 当該ブランドが少なくとも20%の収益をBtoBから得ている
BrandZサイト :https://www.kantar.com/campaigns/brandz/global
【カンター・ジャパン会社概要】
- 社名:合同会社カンター・ジャパン
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- 事業内容:市場調査・コンサルティング
- マネージング・ディレクター 佐々木 亨
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- 合同会社カンター・ジャパン広報担当
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