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[記事]フレッシュネスバーガーのキャンペーンの成功。

Nigel Hollis, Millward Brown


Dom Hardersがこの動画のリンクを送ってくれたおかげで、ネガティブな事象をポジティブに変えるという古くからあるマーケティングのやり方に触れることができました。それも日本から。大きなハンバーガーをがつがつ食べることが文化的に女性には受け入れがたい場合、あなたならどうしますか?


この動画によると、フレッシュネス社は、ハンバーガーの大きさと女性への売上が反比例していることに気づきました。つまり、大きなハンバーガーは、女性にはあまり売れないのです。この理由は、女性の「おちょぼ口」(に対する意識)でした。女性の口は、大きなハンバーガーを食べるとき小さくすぼめられ、大きく開けないことが魅力的だと思われています。


この文化的なジレンマに対し、電通は、「女性の口を開放する包み紙」のアイデアで対応しました。ハンバーガーを食べる際、その包みが食べている人の顏を隠し、一方周囲には包みに印刷されたおちょぼ口(の女性)が見えるのです。この動画によると、その包み紙が導入されると、1ヵ月で女性へのクラシックバーガーの売上が213%伸びたそうです。


私はこの事例を気に入っています。何故なら、もしアートではなく、クリエイティビティが問題解決になるのであれば、これは正にその良い例だからです。とても単純で、昔ながらのやり方です。もし、人前で大口を開けてハンバーガーを食べないように一生を過ごしてきたとしたら、大口を開けてもそれが見えない状況が実現するのであれば、どんなに楽しいでしょうか?


もちろん、問題解決は一つの方法に限られるわけではありません。例えば、上海のシェフSun Jianguoは、おちょぼの概念を使って、彼のレストランで小さなサイズのメニューを提供しています。フレッシュネス社は、ホワイトキャッスル社のスライダーのような小さなハンバーガーを新たに作ることもできたけれど、それでは面白くなかったでしょう。


本当の問題は、「女性の口を解放した包み紙」(の取組)が長期的な成功を示すのか、それとも短期的な戦術に終わるのかということです。身だしなみの整った日本人(女性)が、クラシックバーガーをがつがつ食べれば、化粧は言うまでもなく洋服まで汚しかねないと思うようになり、それをがつがつ食べる熱意をなくすかもしれません。


あなたはどう思いますか?考えを共有してください。


※Nigelへの意見はこちらにお願いします。
http://www.millwardbrown.com/Global/Blog/Post/2013-11-14/Freshness-Burger-frees-women-to-eat-a-big-burger.aspx