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[記事]アメリカで人気のギリシャヨーグルト「Chobani」。

Nigel Hollis, Millward Brown


アメリカに住んでいない人の多くは、Chobaniという名前を聞いたことがないでしょう。簡単に言うと、Chobaniは、ギリシャスタイルのヨーグルトのブランドで、アメリカのヨーグルト市場を活性化してきました。10年も経たないうちに、このブランドは創業から15億USドルの売上を記録するまでになりました。今Chobaniは、初めての製品リコールに直面しています。


Chobaniの成功は、強いブランド、成功したブランドの特徴を示す典型例だと思います。どうやってこのブランドがそれほど成功したのかを振り返ってみましょう。


Chobaniは、2005年にトルコからの移住者であるHamdi Ulukayaが立ち上げました。その年、彼は、クラフトフーヅからニューヨーク州のユーティカの近くにあるヨーグルト工場を購入しました。その18カ月後にChobaniが発売されました。Chobaniは、2年足らずのうちに巨大な流通網を築きあげ、2011年までにアメリカでNo.1のブランドになりました。2012年にユーロモニター社が推定したところによると、競合ブランドの反撃にもかかわらず、Chobaniの小売価格ベースのシェアは20%を超えるということです。Chobaniは製品カテゴリーの様相を変えたと言ってもいいでしょう。


何故、Chobaniはそれほど成功したのでしょうか?私は、Chobaniがアメリカの消費者に異なる経験を提供したからだと思います。Ulukayaが考えたのは、アメリカ人は「本物の(real)」ヨーグルトの味と触感を認めてくれるだろうということでした。彼の哲学「Nothing But Good」は仕事に徹底的に反映されており、製品は発売前に完璧に仕上げられます。Chobaniと彼の哲学については、Ulukayaによる説明動画で観ることができます。


動画によると...


this is a man (and therefore a brand) with purpose, to produce "a real, good, simp le yogurt." As a result, time and effort was devoted to creating a unique experience that people could enjoy.
これは、「本物の、良い、シンプルなヨーグルト」を作るという目的を持った人間(それゆえのブランド)なのだ。
その結果として、人々がユニークな経験を享受できるように時間と努力が費やされた。


When it is authentic, when it is real, you don't have to say much about it. People will know.
本物について、語る必要はない。人々にはわかるのだから。


それ以上に、ブランドを経験す(つまり食べ)れば、人々は夢中になるでしょう。Chobaniは、2011年に初めてキャンペーンを行うまでは口コミに頼っていました。最初のキャンペーンは、「Chobaniの本物の友達の皆さん、Chobaniの本物のラブストーリーをビデオ、写真、そしてコメントの投稿でシェアしてください」とお願いする宣伝を自社のウェブサイト、屋外そしてソーシャルメディアで行われました。今日では、ChobaniのFacebookのフォロワーは、競合ブランドよりも結びつきが深くなっていることがわかります。


動画の中で、Ulukayaは、ヨーグルトメーカーが自然に由来する材料を維持しなければならないと語っています。一部の製品にかびが出ているというクレームに直面し、Chobaniは、棚から関連商品を引き上げました。


Chobaniは問題の製品をリコールするのに素早く動かなかったと指摘する声があります。ウェブサイトを訪問すると、そこにはUlukayaによるお詫びが掲示されています。


Dear fans and customers, I'm sorry we let you down.
ファン、そして消費者の皆様、期待を裏切ってすみません。


さて、あなたはどう思いますか?何故Chobaniがこれほど成功したのか、そして、この危機を無傷で切り抜けられるか?など、意見を共有してください。


※この記事のオリジナルは、こちらです。ご意見、ご質問については、直接Nigelにお願いします。