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[記事]ソーシャルメディアでのブランドの作り方。ブラジル編。

Nigel Hollis, Millward Brown


この投稿は、ソーシャルメディアの各国での違いを見るシリーズです。三回目の今回は、ラテンアメリカのデジタル・メディア・ディレクター、アドリアナ・ソーサがブラジルでのソーシャルメディアについて語ります。

ブラジルでは、人々はどのようにソーシャルメディアを使うのですか?


ブラジルでは、ソーシャルネットワークは、人々の個人生活や仕事上での意味のある表現の形になっています。人々は、ソーシャルネットワークをテレビの次に重要なコミュニケーションチャネルと考えています。全体としては、ブラジルの消費者は、次の用途のためにソーシャルメディアを使用します。


・友人とのコミュニケーション:ブラジルは、非常にソーシャルな市場であり、現在世界第5位のソーシャルネットワーキング人口を持ちます。2011年末まではGoogleの運営するOrkutが最も人気のあるチャネルでしたが、2012年1月以来Facebookが最も使われているプラットフォームとなっています。


・エンターテイメント:テレビを見ることは、ブラジル人のDNAに埋め込まれており、楽しい時間を過ごすための最も一般的な方法の一つです。かなり大きなオンライン動画カルチャーがあり、YouTubeは2番目に大きなソーシャルプラットフォームで、インターネットユーザーの間で継続的に浸透しています。


・情報伝達:デジタルの世界は、消費者に全てをリアルタイムで伝えられる必要があると感じるように仕向けています。このため、ここ数年ブラジル人はTwitterにはまり込んでいます。しかし、Twitterは、革新性と視覚的な相互性を欠くため、人々との関係性とユニークビジター数の24%を失っています。しかし、これが、Facebookにこのセグメントを押さえる余地を与えました。


・仕事上での理由:LinkdInは、ブラジル人にかなり人気があり、個人生活同様に仕事上でのコミュニケーションチャネルとして受け入れられています。


小さなネットワークで、ブラジルで次に大きくなりそうなものはありますか?


InstagramやPinterestは、特に女性の間で人気が上昇し、ブランドが消費者とオンライン上での結びつきを深める機会となってきています。ブラジルのマーケティング担当者、ラファエル・クーニャが最近こう述べています。「人々は、あなたが休暇中であることは知りたくないけれど、海にいるあなたを見たいのです」。最近、PinterestとInstagramは、建築家、デザイナー、シェル、装飾家などの特定の専門的分野の人々の関心を集めてきています。


ブラジルでは、ソーシャルメディアを使用する際ブランドはどのような課題に直面しますか?


マーケティング担当者は、ソーシャルメディアを使ってブランドが拒絶されたり、論争になったりすることを危惧しています。この理由の一つとして、デジタル空間においてブランドと消費者との関係がどのように形成されるのかを説明する調査を行っていないからです。ブランドやサービスへの不満に注力するソーシャルネットワークの成長を考えると、クライアントは確かに心配すべきだと思います。


もう一つの要因は、ブランドが、対話、情報提供の必要なタイミングをまだ理解していないため、結果としてかなり限定的なコミュニケーション戦略をとるしかなくなっていることです。


ソーシャルメディア空間で成功しているブランドは何ですか?


最近ファイアフライ・ミルウォードブラウン社の調査で、消費者は、従来の広告を越えてブランドを探していることが示されています。その内容は、面白く、視覚的に魅力的で、しかし本質を維持しているものであることが必要です。


ブラジルのソフトドリンクGuaran Antarcticaは、これを行うことに成功したブランドの一例です。Guaran Antarcticaは、エンゲージメントを高める技術を用いてファンとの関係を強化するための戦略を取りました。このブランドは、ファンの「いいね」の数に基づいて車を走らせる「Carona que contagia」と呼ばれるキャンペーンを実施しました。1つの「いいね」が10キロメートル、1つのコメントが20キロメートルに値し、キャンペーンカーは、ブラジル北東部で開催されたサルバドールのカーニバルの方向に走りました。


ソーシャルメディアネットワークは、ブラジルでブランドにお金をもたらすでしょうか?


世界でのリサーチが明らかにしているように、ソーシャルメディアは57%のメディア担当幹部にとって重要な課題であり、次の5年もそうなるでしょう。ブラジルでは、ソーシャルメディアに投資する企業の70%がFacebookやYouTubeへの広告に集中させています。これらのブランドの大半はサンパウロ(63%)にあり、次のリオデジャネイロはほんの7%に過ぎません。これは、ブランドにはソーシャルメディア上でまだまだ多くのことができる余地があることを意味しています。


※この記事のオリジナルはこちらです。


※ご質問は、直接Nigel Hollisにお願いします。
http://www.millwardbrown.com/Global/Blog/AboutNigelHollis.aspx


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