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[調査]お財布ケータイでは、アジアが世界を牽引する。

TNS


アジアの消費者がモバイルテクノロジーに高い信頼を置き、先頭を切って実行しているように、(携帯)電話を銀行取引や買い物に使うことが世界で(行動)規範になりえています。


TNSの実施した調査(『モバイルライフ調査』)で、急成長する市場のモバイルユーザーの半数にも及ぶ人々(インドネシア59%、マレーシア52%、中国48%)が、自分の電話をアプリやセンサーを通して商品の支払いを行うお財布ケータイとして使うことに興味を持っているということがわかりました。


しかし、セキュリティへの不安が第一の障害であり、ヨーロッパやアメリカでお財布ケータイが使われにくい大きな理由となっています。お財布ケータイは、インドネシア(71%)やウガンダ(43%)では現金を持ち運ぶよりも安全だと認識されている一方で、ポルトガル(6%)やデンマーク(9%)ではそう見られていません。


ヨーロッパや北アメリカでも同様の傾向がある一方、(人々の)食指はあるのです。アメリカのモバイル所有者の26%、フランスの27%、イタリアの36%は、適切な方法で取引がされるのであれば、お財布ケータイに興味を持っている、と回答しています。


TNS ConnectのGlobal HeadであるJames Fergussonは次のように言っています。「世界的に、人々はモバイルで銀行取引をしたり、買い物をすることに心を開きつつあります。しかし、この背後にある動機を解きほぐしてみると、用心深い西洋の人々が時流に乗るのに時間がかかるのに対し、中国のような新興市場では新しいテクノロジーが急速に採用される典型的なパターンがあることに気づきます。この真逆のイノベーションは、インフラや需要が対照的であることにより起こりました」。


「約四分の一の日本人モバイルユーザーがお金の管理や商品への支払いにモバイルを使うように、お財布ケータイのベネフィットが先進アジア市場で認識されるにつれて、それ以外の世界の人々もその可能性に目覚めうるだろうと期待できます」。


モバイルで銀行取引明細をチェックしたり、オンライン取引をするとなると、アジアにはサービスの利用に興味を示す消費者がかなり存在します。64%のインドネシア人、48%の中国人は、ドイツやアメリカ(24%)と比べてそのテクノロジーを使いたいと回答しています。


伝統的な銀行口座にアクセスするのが消費者の約半数に過ぎないようなサハラ以南のアフリカ新興市場こそ、伝統的な手段ではアクセスできないような人々にファイナンシャルサービスを提供することによって、モバイルでのサービスはかなりのポテンシャルを示します。便利でアクセスしやすい支払い手段やお金の管理方法を提供することによって、サービス提供者は既に36%のウガンダ人に電話を財布として使うよう推奨しています。世界では9%にすぎないですけれど。


James Fergussonは続けて言います。「モバイルによるファイナンシャルサービスを成功させるストーリーは、サービス提供者が満たされないニーズを特定し、どのようにそれを満たすかを(消費者に)示すところにあります。インドでいえば、このことは、銀行のインフラが限られているところで人々にお金へのアクセスをしやすくすることを意味してきました。しかし、成長市場でも大きな機会があるのです。我々の調査では、10人に1人しかお財布ケータイを使っていないし、約25%はそれ(を使うこと)に反対しています。ブランドにとってのカギは、どこでどのように機能するのかを見極め、既存の銀行チャネルのレパートリーにモバイルがどのようにフィットし、既存の取引を通じてサポートすると同時に、消費者を安心させ(サービスの利用を)動機付ける方法を見つけることです」。


※この記事のオリジナルはこちらです。


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